【例文付き】ペンディングとは?使い方や言い換え表現も解説

●会議で「この件はペンディングにしましょう」と言われて意味が分からず困った
●メールで「対応がペンディングになっています」と書かれてモヤモヤした
●「保留」との違いが曖昧で正しく使えているか不安

ビジネスシーンで頻繁に登場する「ペンディング」という言葉。しかし、その意味や使い方を正確に説明できる人は意外と少ないです。

私は企業研修で「言葉の使い方」に関する講師をしており、受講者から最も多く質問される言葉の1つが「ペンディング」です。
社会人にとって、曖昧なまま放置しておくと 誤解を生みやすい言葉 でもあります。

本記事では、「ペンディングとは何か?」という基本から、「保留との違い」「使い方の具体例」「英語としての意味」まで徹底的に解説します。

読めば、もう「ペンディング」の意味で迷うことはありません。
言葉のニュアンスを正しく理解し、相手との認識のズレを防ぎましょう。

結論:「ペンディング」は“状況に応じて保留状態を明示するための有効な言葉”です。


ペンディングと保留の意味は「一時中断」で共通

「ペンディング」は、「保留」や「先送り」と似た意味を持ちます。
どちらも「一時的に中断して決定を先延ばしにしている状態」を指します。

用語意味
ペンディング状況が整うまで一時的に保留すること
保留決定・実行を一時的に止めておくこと

両者の意味は非常に似ており、日常的な文脈ではほぼ同じと考えて差し支えありません。
ただし、使われる場面や言葉のニュアンスに違いがあります。


ペンディングと保留の使い方は文脈で分かれる

同じ意味でも、使われる場面が異なります。

「ペンディング」はビジネスやIT関連で使われる英語由来のカタカナ語。
一方、「保留」は日常的な場面で自然に使える柔らかい言葉です。

シーン適切な表現説明
会議の議事録ペンディング決定保留の状況を明確に示す
電話応対保留通話を一時的に止める
プロジェクト管理ペンディング未処理・保留の状態をステータスで示す
友人との会話保留自然な会話表現で違和感がない

文脈に応じて自然に使い分けることが重要です。


ペンディングと保留の具体例で違いが明確にわかる

例文で比較すると、使い分けが明確になります。

【ペンディングの例文】

  • ご提案いただいた件は、社内で検討中のため一旦ペンディングとさせていただきます。
  • 仕様変更については、次回の会議までペンディング扱いとします。

【保留の例文】

  • その件については少し考えたいので、保留にさせてください。
  • 申し訳ありません、電話を保留にいたします。

「ペンディング」はフォーマル、「保留」はカジュアルな印象を与えます。


ペンディングの言い換え表現は?

Screenshot

「ペンディング」が伝わりづらいと感じたときは、他の言葉に言い換えると効果的です。

言い換え候補意味や適した場面
一時保留意思決定を一旦止める場合
検討中内容を精査している途中段階
見送り今回は実施しない判断
凍結実施予定を明確に停止する場合
次回以降に持ち越しスケジュール都合で延期する際に有効

相手や状況に応じて適切な言葉を選ぶことが、伝わる表現のコツです。


ペンディングの英語表現と文法は「形容詞」が基本

「ペンディング」は英語の “pending” に由来しています。
英語では主に形容詞として使われ、「未決定の」「保留中の」といった意味を持ちます。

【英語での意味と品詞】

  • 形容詞: 未決定の、保留中の、差し迫った
  • 動詞:現在はほとんど使われない(古語的用法)

【英語の例文】

  • The decision is still pending.
    (その決定はまだ保留中です)
  • Your request is pending approval.
    (あなたのリクエストは承認待ちです)

英語では「pending」は状態を表す形容詞。
日本語での「ペンディング」とは品詞の使い方に違いがあるため注意が必要です。


ペンディングを使うときの注意点は「伝わりやすさ」

「ペンディング」は便利な言葉ですが、相手によっては伝わりづらく誤解を招くこともあります。

  • 新入社員や若手には馴染みがない
  • 高齢者や業界外の人には意味が伝わらない
  • 外部とのやり取りでは誤解の原因になる

【対応策】

  • 「保留にします」などの分かりやすい表現に置き換える
  • 初出では「保留(=ペンディング)」と併記する
  • 前後の文で状況を補足して誤解を防ぐ

伝わる言葉を選ぶことが信頼構築の第一歩です。


まとめ:ペンディングは一時保留を意味する便利な言葉

ペンディングとは「一時的に保留する」という意味を持ち、ビジネスやITなどの場面で頻繁に使われる表現です。

ただし、すべての人に伝わるわけではないため、状況や相手に応じて「保留」「検討中」などに言い換える配慮が必要です。

最後に、実践のための3つのポイントを押さえましょう。

  1. 意味を「一時的な保留状態」と覚える
  2. 相手によって表現を調整する
  3. 英語の“pending”と混同しないよう注意する

言葉は信頼のカギ。
「ペンディング」も正しく使いこなせば、円滑なコミュニケーションの武器になります。